「心の健康」　2015.9.13

 

油断することなく、あなたの心を守れ、命の泉は、これから流れ出るからである。（箴言4:23）

 

１．心の中にあるゴミを清掃する

ノーマン・V・ピールは、一日に何度も手や顔を洗うように自分の心を洗うべきである、といいました。

体の中から老廃物が出るように、心の中からも老廃物が出るのです。

しかし、口から出て行くものは、心の中から出てくるのであって、それが人を汚すのである。というのは、悪い思い、すなわち、殺人、姦淫、不品行、盗み、偽証、誹りは、心の中から出てくるのであって、これらのものが人を汚すのである。しかし、洗わない手で食事することは、人を汚すのではない（マタイ5:18-20）

ですから、私たちは体を洗ったり、部屋を掃除したりするように、魂の健康のために心の中にあるゴミを掃除するべきです。

心のゴミとは、おそれ、心配、悩みなどの否定的な感情です。

ゴミが心の中に残っていると、それが病気を引き起こして体に深刻なダメージを与えるようになります。取り除けば、知らないうちに体調も整えられます。

第二次世界大戦によるアメリカ兵の戦死者は20万人といわれていますが、安全なアメリカ本土で戦地の息子を心配して心臓発作で死んだ人は100万人以上といわれています。おそれ、心配は目には見えませんが、致命的な結果をもたらすのです。

聖書は、おそれ、心配が体に与える影響についてこう言っています。

心に楽しみがあれば顔色も喜ばしい、心に憂いがあれば気はふさぐ。（箴言15:13）

心の楽しみは良い薬である、たましいの憂いは骨を枯らす。（箴言17:22）

聖書には、恐れてはらない、という言葉が365回出てくると言われていますが、365日、毎日神様を信頼して恐れを取り除かねばならない、という神様の心を示していると言ってよいでしょう。

恐れてはならない、わたしはあなたと共にいる。驚いてはならない、わたしはあなたの神である。わたしはあなたを強くし、あなたを助け、わが勝利の右の手をもって、あなたをささえる。（イザヤ41:10）

だから、あすのことを思いわずらうな。あすのことは、あす自身が思いわずらうであろう。一日の苦労は、その日一日だけで十分である。（マタイ6:34）

私も色んなことで悩んできました。しかし、ただ悩んでも問題は解決しません。私が眠っている間も、神様の愛の御手が守ってくださったから今日がある、とそう思います。

何事も思い煩ってはならない。ただ、事ごとに、感謝をもって祈と願いとをささげ、あなたがたの求めるところを神に申し上げるがよい。

そうすれば、人知ではとうてい測り知ることのできない神の平安が、あなたがたの心と思いとを、キリスト・イエスにあって守るであろう。（ピリピ4:6-7）

私たちクリスチャンが教会に集まり、定期的に礼拝を捧げ、悔い改めと祈りを捧げるのは、心の中の否定的な感情のゴミを取り除くためでもあるのです。

 

２．よいもので心を満たす

体に良い食物を摂るように、心の食物である聖書を読むべきです。

聖書は、過去を振り返り、現在の座標を示すだけでなく、進むべき人生の方向を示し、心を豊かにします。

英国のチャーチル首相は、海軍の長官の任命を前にして心に不安を抱えていた時、妻が祈りを捧げて聖書を開くと「舟で海にくだり、大海で商売をする者は、主のみわざを見、また深い所でそのくすしきみわざを見た。」（詩篇107:23-24）が示され、力を得たチャーチルは海軍の長官としての任務を果たし、イギリス海軍を導く指導者となりました。

米国のリンカーンも、家庭の事情によって貧しい生活のゆえに学校の勉強はできなかったが、聖書を繰り返し読むことによって偉大な人になったと米国の教科書に紹介されています。

ルーズベルトは「リンカーンは聖書一冊によって作られた人物である。彼は聖書から学んだことを実生活に適用し、人生を栄光ある生涯として作り上げた。彼は聖書と共に生きた歴史上最も偉大な人である。」と言っています。

聖書は、時代、地域、人種を越えて、すべての人に心の道と魂の食物を提供した歴史上最も偉大なベストセラーです。

聖書は、すべて神の霊感を受けて書かれたものであって、人を教え、戒め、正しくし、義に導くのに有益である。それによって、神の人が、あらゆる良いわざに対して十分な準備ができて、完全にととのえられた者になるのである。（�Uテモテ3:16-17）

 

３．愛を実践する

肉体の健康のために、体の老廃物を取り除き、よい食物をとり、そして適度な運動をするように、魂の健康のためには、心のゴミを取り除き、聖書のみことばで魂を豊かにし、そして隣人を愛することを実践しなければなりません。

心理学者アドラーは、自分を訪ねてきた患者に、次の処方をしたということで有名です。

「２週間の間、どうすれば、あなたの周りの人を喜ばせるかを考えて、彼らをたずね、喜ばせてみなさい、そうすればうつ病は治ります」

苦しんでいる人に優しい言葉をかけ、喜ばせる努力をしているうちに、自分の心の病が消え去り、人生の価値を見つけるようになるのです。

みなさん、隣人を愛し、隣人に愛を与えれば、その愛が何倍にもなって返ってきます。

心を健康にし、人生を価値あるものにするのは、隣人を愛し、隣人に仕える生活を通して与えられる神様の祝福です。

あなたがた自身が知っているとおり、わたしのこの両手は、自分の生活のためにも、また一緒にいた人たちのためにも、働いてきたのだ。

わたしは、あなたがたもこのように働いて、弱い者を助けなければならないこと、また『受けるよりは与える方が、さいわいである』と言われた主イエスの言葉を記憶しているべきことを、万事について教え示したのである。（使徒20:34-35）

 

以上